JILLAとは

協同組合日本イラストレーション協会とは

 協同組合日本イラストレーション協会(以下「JILLA」。「ジャイラ」と読みます)は、イラストレーションを制作する事業者(法人およびイラストレーター、各種デザイナー、漫画家、アニメーター等の個人事業者)が集まって設立した業界団体です。
 JILLAの設立は、2008年。相互扶助の精神のもと、中小企業等協同組合法に基づく事業協同組合として関東経済産業局長認可を得て設立(関産認協第2047号)。2016年には、全都道府県に組合員が所在することとなったことにあわせて、経済産業大臣による所管に改められました。

 2023年現在、3,500人を超えるみなさんが所属しています。JILLAでは、日常的に組合員を「会員」とも称しますが同義です。

私たちの使命

 JILLAの使命は、イラストレーションを取り扱う事業者の構造に由来します(図A)。

 プロクリエイターは様々な専門的な育成機関(美術大学、専門学校等)出身者を中心に構成されています。また、発注、制作の母体となっている企業、事業が優秀なプロクリエイターを抱えています。加えて、近年ネットや自主制作発表の機会等の増加に伴い、育成機関以外の場所をルーツとした、数多くのプロクリエイターが事業を展開しているケースも見受けられます。

 プロクリエイターの裾野は安定したピラミッド構造になればなるほどトッププロクリエイターの頂を高みに押し上げます。しかし、プロクリエイターの多くいるミドルゾーンが痩せ細ると、少数のトッププロクリエイターの才能を消費し尽くすだけで、深みのある技術、文化、産業が醸成されずに、先人達が培ってきた様々な努力も継承されず、イラストレーション業界は衰退してしまいます。

 そこで、様々なルーツを持ったミドルゾーンにいるプロクリエイター(個人事業者)を中心に、時代に合わせた、意識向上、互助、支援、育成、底上げをし、イラストレーション業界の安定と更なる発展を図る・・・これこそが、JILLAが取り組むべきミッション、使命であると考えています。

私たちの存在意義

 JILLAは立上げ当初より、文芸美術国民健康保険組合(以下「文美国保」)の加盟団体として、フリーランスクリエイターのセーフティーネットの一つとして活動してまいりました。

 文美国保は「著述業」に就く方々で構成された組織です。個々のクリエイターは、JILLAをはじめとする文美国保加盟団体に加入することで、文芸国保加入資格が得られることとなっています。そのため、JILLAを知る最初のきっかけとして、もっとも多いのが文美国保加入のためであることは承知しています。しかし、JILLAはそれだけではありません。
 

 まず、JILLA主催のセミナー・交流会や支部活動に優先的に参加できる環境があります。実績のある講師からの学びや仲間との交流を通じて、より高いレベルのスキルを身につけ、つながりを作ることができるという実績を積み重ねています。その多くは、役員を含む会員自らが発案、運営しているものです。
 次に、JILLA AID(福利厚生事業)があります。全会員が適用となる「JILLAみんな保険」や慶弔見舞金制度を展開するとともに、健康診断受診斡旋による健康維持も推進しています。ほかにも割引サービスなど組合員だけが享受できるメリットをご用意しています。

 このように、JILLAは、イラストレーションに関わるプロフェッショナルとなり会員となった皆様のクリエイター寿命を少しでも長く伸ばすために、様々な事業で寄り添いつづけます。それらすべてが、業界全体の活性化にもつながると信じて。

JILLAの事業と活動

協同組合日本イラストレーション協会/代表理事 譽田 哲朗
2023年2月