JILLAブログ

労災保険、全フリーランスが加入可能に

2023年11月8日 その他 本部

今般、フリーランス法とあわせて労災の適用が全フリーランスに拡大されるとの報道がなされました(2023年11月1日付、日本経済新聞)。

JILLAから厚生労働省に確認したところ、会議(第108回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会)にて議論が始まったところであり、フリーランス法施行とあわせて具体化できるよう協議をしていきたいとのことでした。

これまでJILLAでは、クリエイター実態調査、また2020年に行った労災についての緊急アンケートの結果を踏まえ、会員のVDT作業(※)に起因する労働災害にも着目し、労災適用の拡大を訴えてまいりましたが、その実現に向けて見通しがたったものと高く評価しております。

JILLAでは、クリエイターが1日でも長く現役で活躍できるための環境を整えるため、
労災特別加入の支援を視野に入れながら、業界団体としての役割を果たせるよう努めてまいります。

※VDT作業:VDTは、Visual Display Terminals(情報端末)の略。これを用いて、データの入力や検索、文章や画像等の作成・編集、プログラミングなどを行う作業のこと。


なお、2020年度にJILLAが調査した労災についてのアンケートの結果は以下のとおりです。
(無断転載不可)

イラストレーター、グラフィックデザイナー、Webデザイナー、漫画家など885名が回答。
労災制度について、知っている人は87%だったが、フリーランス等の労災保険への特別加入についての協議がなされていることを知らなかった人は88%であった。
クリエイターに労災が必要だと考える人は86%で、仕事が原因による健康被害の内容については、眼、肩、腰、腕の疾患、また長時間労働に由来する疾患が多かった。
複数回答の選択では、腰痛が最も多く61.99%であった。次いで視覚障害・睡眠不足が40%を超え、頚椎炎・腱鞘炎が35%を超えている。1人で仕事をする事が多いフリーランスの特徴か、自律神経疾患も30%を超えていた。